耕作目的農地の権利移動に伴う許可(農地法第3条)
農地法第3条許可が必要な場合
耕作を行う目的で、売買契約や贈与等により農地の所有権を取得する場合等には、農地法第3条の許可を受ける必要があります。
なお、農地の権利を取得する場合でも、相続(遺産分割、包括遺贈及び相続人に対する特定遺贈を含む。)による取得の場合等には許可を要しませんが、農業委員会への届出が必要です。
様式例第3号の1(届出様式)【記入例】-1(pdf 124kb)
許可基準
次の全ての要件を満たす必要があります。
個人が農地を取得する場合の要件 | |
取得者等が、取得農地等を含む全ての農地等を効率的に利用して耕作すること 機械や労働力等を適切に利用するための営農計画を持っていること | 全部効率利用要件 |
取得者等が、必要な農作業に常時従事(原則、年間150日以上)すること | 常時従事要件 |
「取得者等」の取得後の農地面積の合計が30アール(3,000㎡)以上であること | 下限面積要件 ※令和5年4月1日から廃止 |
取得後において、周辺の地域における農地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を及ぼさないこと 水利調整に参加しない、無農薬栽培の取組が行われている地域で農薬を使用するなどの行為をしないこと | 地域との調和要件 |
※上記要件を満たした場合であっても、許可できない場合があります。
※「取得者等」とは、取得者又はその世帯員等をいいます。
農地法第3条許可申請について
申請書類
農地法第3条許可申請書 1通、あわせて事前審査調書と農地等営農計画書も提出してください。
※その他、申請内容により添付書類が異なる場合がありますので、農業委員会までご相談ください。
許可申請手続き
農地等を譲り渡す人(又は貸す人)と譲り受ける人(又は借りる人)が申請書に連署して、農業委員会に提出します。
○申請書受付期間
毎月5日から15日の締切日までです。ただし締切日が日曜、祝日等閉庁の時は直前の開庁日となります。
○農業委員会での申請書の審議
申請書については毎月1回開催される定例会議で審議が行われ、許可相当と決定されれば許可証が交付されます。
法人が農業に参入する場合の要件について
農地所有適格法人
法人が農地等の所有権を取得するためには、原則として農地所有適格法人である必要があります。農地所有適格法人となるためには、次のすべての要件を満たす必要があります。なお、農地所有適格法人は農地等を貸借することも可能です。
個人が農地を取得等する場合と共通の要件 | |
取得農地等を含む全ての農地等を効率的に利用して耕作すること 機械や労働力等を適切に利用するための営農計画を持っていること | 全部効率利用要件 |
取得者等の取得後の農地面積の合計が30アール(3,000㎡)以上であること | 下限面積要件 ※令和5年4月1日から廃止 |
取得後において、周辺の地域における農地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を及ぼさないこと 水利調整に参加しない、無農薬栽培の取組が行われている地域で農薬を使用するなどの行為をしないこと | 地域との調和要件 |
農地所有適格法人特有の要件 | |
株式会社(公開会社でないもの)、農事組合法人、持分会社(合名会社、合資会社、合同会社)であること | 法人形態要件 |
主たる事業が農業(自ら生産した農産物の加工・販売等の関連事業を含む)であること 直近3か年の農業売上高が総売上高の過半であること | 事業要件 |
株式会社の場合は、次に掲げる者に該当する株主の有する議決権の合計が、総議決権の過半を占めているものであること(持分会社の場合は、次に掲げるものに該当する社員の数が、社員の総数の過半を占めているものであること) (1)農地の権利を提供した個人 (2)法人に農作業の委託を行っている個人 (3)法人の農業(関連事業を含む)の常時従事者 (4)現物出資した農地中間管理機構 (5)地方公共団体、農協、農協連合会 ※(1)~(5)以外の者(農業関係者以外の者)が保有できる議決権は、総議決権の1/2未満 | 構成員要件 |
役員の過半が農業に常時従事する構成員(原則、年間150日以上)であること かつ、 役員または重要な使用人が1人以上農作業に従事(原則、年間60日以上)すること | 業務執行役員要件 |
一般法人
一般法人は、農地等の所有権を取得することはできませんが、農地等の貸借であれば、農地所有適格法人の要件を満たす必要はありません。
一般法人が農地等を貸借する場合には、次のすべての要件を満たす必要があります。
個人が農地を取得等する場合と共通の要件 | |
取得農地等を含む全ての農地等を効率的に利用して耕作すること 機械や労働力等を適切に利用するための営農計画を持っていること | 全部効率利用要件 |
取得者等の取得後の農地面積の合計が30アール(3,000㎡)以上であること | 下限面積要件 ※令和5年4月1日から廃止 |
取得後において、周辺の地域における農地の農業上の効率的かつ総合的な利用の確保に支障を及ぼさないこと 水利調整に参加しない、無農薬栽培の取組が行われている地域で農薬を使用するなどの行為をしないこと | 地域との調和要件 |
一般法人が農地等を貸借する場合の特有の要件 |
貸借契約に解除条件が付されていること 解除条件の内容:農地を適切に利用しない場合に契約を解除すること |
地域における適切な役割分担のもとに農業を行うこと 役割分担の内容:集落での話し合いへの参加、農道や水路の維持活動への参画など |
業務執行役員又は重要な使用人が1人以上農業に常時従事すること 農業の内容:農作業に限られず、マーケティング等経営や企画に関するものであっても可 |
※法人が農業に参入する場合の要件等については、長野県でマニュアルを定めています。
長野県のホームページも合わせてご確認ください。
リンク:長野県 耕作目的の農地または採草放牧地の所有権等の権利移動に伴う許可制度(3条許可)
罰則(農地法第64条、67条)
次のいずれかに該当する事案は、3年以下の懲役又は300万円以下(法人の場合は、1億円以下)の罰金に処されます。
- 許可を受けずに農地等の権利を取得・移転した
- 偽りその他不正の手段により許可を受けた
農業委員会事務局
電話:0268-64-0535 | ファクシミリ:0268-64-5881
メール:nougyou-iinkai@city.tomi.nagano.jp
更新日:2023年9月1日