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アケボノゾウ化石

 

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アケボノゾウ化石(あけぼのぞうかせき)

天然記念物・県指定

平成29年3月16日指定

千曲川の「塔の目の淵」(桜井地籍)の河床で、昭和36年(1961)にアケボノゾウの第3大臼歯の化石が見つかるなど、東御市を流れる千曲川付近の地層からは、アケボノゾウの化石が出ることが知られていました。平成元年(1989)に桜井地籍の右岸崖下から牙の化石が、平成4年(1992)には、羽毛山地籍の左岸に露出している小諸層群布下層から肢骨化石が見つかったため、平成5年(1993)9月から平成6年(1994)5月にかけて4回の発掘調査が行われ、一個体分のアケボノゾウの全身骨格が発掘されました。その後、平成6年(1994)の8月には、化石の発見された場所の周囲でアケボノゾウの足跡の化石も見つかりました。さらに、平成8年(1996)には、最初の肢骨化石が見つかった場所から50mほど上流の所で、2頭目の化石が見つかり、その付近の発掘でもほぼ一個体分の化石が発掘されました。
アケボノゾウは、今から約200万~70万年前に日本に生息していた日本固有のゾウで、化石は日本各地で発見されています。しかし、化石が一個体分まとまって発見される例は非常に少なく、全身骨格化石が発掘された例は、羽毛山地籍で発見された2個体分を含めても、日本全国でまだ8例しかありません。また、きわめて近い場所で、複数の個体の全身骨格化石が発掘された例はなく、この点はアケボノゾウの化石の発見の歴史の中では非常に珍しい例と言えます。
桜井・羽毛山・加沢地籍の千曲川周辺で発見されたアケボノゾウ化石は、130万年ぐらい前の地層から見つかっていることから、その頃に生きていたアケボノゾウが、メタセコイアなどが生えているような湿地帯か、アシなどの生えている川辺で死んで骨になり、その骨が増水した際に泥などと一緒に流され、湖のような水のよどみにたまって化石になったのではないかと考えられています。
発掘された多くの化石からとくに資料価値の高いとされる80点が、平成29年(2017)3月16日、長野県の天然記念物に指定されました。

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所有者 東御市

所在地 東御市千曲川河床出土(現在は、大日向337化石資料室に保管)

署名

文化・スポーツ振興課文化振興係(文化財)
電話:0268-75-2717 | ファクシミリ:0268-63-5431
メール:bunka-sports@city.tomi.nagano.jp

  更新日:2023年3月31日

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