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縁切地蔵

 

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縁切地蔵(えんきりじぞう)

市有形文化財

昭和52年12月10日指定

村の境や峠・六道の辻にあって、悪霊・悪疫を防いだり、旅立つ者の安全を守ったりする地蔵菩薩は、冥土の苦しみを救う菩薩として、印度仏教が起源です。その信仰のひろがったのは中国で、その影響がやがて日本に伝わって、平安時代貴族の間に普及し、特に鎌倉時代以後は一般に浸透して、庶民のあらゆる願望をかなえさせてくれる仏として信仰を集めました。そして、縁起や霊験により延命・縁結び・子授け・子供を守る子育てなど、それぞれの神仏に名前がつけられました。縁切り地蔵もそのひとつです。
縁切りの話は鎌倉の東慶寺が有名ですが、封建社会において嫁の座は現代からみれば苛酷なものがありました。
島川原にある縁切り地蔵は、如意輪観音・縁結び地蔵と肩を並べて一宇の中に祭られています。もとは今より上の段の字西前山地籍の要路に、縁切り地蔵のみが建立されていました。地域が発展する過程でこの地に移されました。めでたい結婚式や嫁入り行列が通る場合等は地蔵の目にとまらないように、前もって風呂敷をかけたとも言い伝えられています。
縁切り地蔵のそばには、今も鋏や元結が納められているのをみると、昔も今も変わらない人間関係の苦悩の程をうかがい知らされます。現在の社会が多様化する中では、さまざまの悪縁を絶つ必要も多くなり、また、縁結びも大変なとき、関心を呼ぶ地蔵なのかも知れません。

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所有者 個人

所在地 東御市島川原下久祢85-1

  更新日:2023年3月31日

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