児玉家住宅

児玉家住宅（こだまけじゅうたく）

国登録有形文化財

平成12年10月11日登録

児玉家は古くから東上田に住み、明治時代初期からは味噌・醤油の醸造を行っていました。児玉彦助氏(大正１１年没)が隠居分家するにあたって明治２６年(1893)から同４３年(1910)にかけて自宅の裏に建てた建物を児玉家住宅と呼称し、主屋、土蔵、蚕室、馬屋、長屋、味噌部屋、乾燥室、表門、東門、南塀石垣、西塀、北塀の１２件が登録文化財です。
養蚕型民家の主屋は、間口１３間半奥行き６間の総二階建て、左側が切妻造、右側が二階を出梁でせり出すベランダ状形式とに分かれるのが特徴で、一棟に混在する例はあまりありません。座敷に通じる廊下は一枚の長い板を並べ、表座敷・奥座敷の欄間など細やかな細工なども見事な住宅です。土蔵は間口６間奥行き３間の二階建、外壁の腰は平石を用いた海鼠壁で、隙間なく積み上げられた石垣の上に建ち、土壁と合せて城郭のような雰囲気があります。表門は切妻造、桟瓦葺、扉の鏡板は一枚の欅で、重厚な外観を呈しています。主屋背後の一段高所に建てられた蚕室は間口９間奥行き４間の二階建てで、かつては稚蚕飼育を行った主屋二階とはケーブルで結び、桑や蚕の移動をしていました。

所有者 法人

所在地　 東御市和7785

　 更新日：2023年3月31日