東御市長 花岡 利夫
一陽来復
謹んで年頭のごあいさつを申し上げます。
市民の皆様におかれましては、健やかに平成24年の清々しい初春をお迎えのこととお慶び申し上げます。
また、日頃より市政にお寄せいただいておりますご支援とご協力に対し、深甚なる感謝とお礼を申し上げます。
今年の干支は『辰(竜)』ですが、“画竜点睛”(がりょうてんせい)の故事に倣(なら)い、物事を完全にする、最後の仕上げとして諸事業に取り組んでまいる所存でございます。
さて、昨年を顧みますと、まさに3月11日を境に、日本の国全体の在り様が大きく転換した年と云っても過言ではありません。
我が国観測史上最大規模のマグニチュード9.0を記録した東北地方太平洋沖地震や、東京電力福島第一原子力発電所の事故などを含む東日本大震災は、死者・行方不明者が2万人に及ぶ未曾有(みぞう)の震災となり、国の内外を始め様々な方面に甚大な影響を及ぼしました。
尊い命を喪われた多くの皆様方に謹んで哀悼の誠を捧げますとともに、被災され言葉に尽くせぬ避難生活を送っていらっしゃる方々に対し、改めて心よりお見舞い申し上げます。
市においては、この国の危機的状況を見るにつけ、ひっ迫する財政状況の中から被災地支援のための補正予算をお認めいただき、東北3県(岩手・宮城・福島)並びに上水内郡栄村にご支援を申し上げました。
加えて区長会等のご賛同をいただき市民の皆様に呼びかけ、義援金や支援物資を募り、関係機関を通じて物心両面に亘る善意をお届けしてまいりました。
また、いち早く被災地での救援活動を行うとともに、気仙沼市に市職員を派遣し、被災状況を肌で感じながらの現地支援を行ってまいりました。
更に、放射性物質の拡散による複次的な被害により避難して来られた皆様の受入れを引き続き行うとともに、7月には福島県伊達市の小学生と指導者を招待し「高原学校イン東御市」と銘打った交流事業を実施致しました。
一瞬にして「普通の生活」を奪い去ってしまった3.11・・被災地の復旧から復興の道のりは際限なく、平坦ではありませんが、決して風化させることなく、今こそ日本中が強い『絆』(きずな)のもと一丸となって邁進(まいしん)していかなければならない・・自ら被災地の現状に触れ、痛感致しました。
市内に目を転じてみますと、小さくともキラリと光るまちづくりへの思いが、様々な場面で開花しつつある年でありました。
2月には、市民病院の人工透析室を増築し、予てからの要望にお応え致しました。
「知恵が育ち、身体が育ち、食育のある保育園づくり」を目指し、子育ての中核となる保育園に関しましては、2月に祢津保育園が現地改築されました。滋野・和・田中地区においても、それぞれ地元に設置された改築検討委員会の意向に沿いながら、順次進めてまいります。
また、12月には、銭湯機能、家族風呂機能を併せ持った福祉風呂としての役割に特化した御牧乃湯と御牧苑がリニューアルオープン致しました。
いずれの施設も、市民の皆様に愛され、誇りの持てる施設になるよう今後とも温かく見守り育んでいただきたいと思います。
そんな中、長期化する厳しい経済状況による閉塞感(へいそくかん)に加え、産業や環境、医療や社会保障、教育等様々な分野に亘り課題は山積しており、迷走する国政と相俟って、社会全体に不安の影を落とすとともに、自治体も厳しい財政運営を強いられていることに、危機感を抱いております。
こうした逆境の中、今年は市制施行9年目を迎え、合併の一つの節目となる10年も間近に迫ります。揺籃(ようらん)期から発展・成長を遂げる過程にあって、これまでの歩みを止めることなく、「持続可能な美しいふるさと・東御市」を創ってまいりたいと考えております。
迎える年は、半世紀に一度の大事業であります舞台が丘公共施設整備事業が、市庁舎と図書館の合築を皮切りに本格的に始動してまいります。
3.11の教訓を踏まえて、「安心・安全」を主眼とした災害に強いまちづくりを目指して、市民の皆様の英知を結集し、市の広域的避難場所としての機能を充実させる術を探りつつ、使い勝手がよく、バリアフリーを備えた施設に仕上げてまいりたいと考えております。
また、これらの事業の必要性お呼び進捗状況(しんちょくじょうきょう)に加えて、今後の財政状況等について、市内5地区でまちづくり説明会を開催し、ご理解をいただく中で、最善の方策を導いてまいりたいと思います。
事業の推進にあたり、市民の皆様にはご不便とご迷惑をおかけすることとなりますが、ご理解とご賢察のほど宜しくお願い申し上げます。
今後の施策推進に際しましては、市民の皆様との「協働のまちづくり」を念頭に、初心を忘れることなく粉骨砕身、誠心誠意努めてまいる所存でございます。
結びに、新しい年が夢と希望に満ち溢(あふ)れ、市民の皆様お一人おひとりの笑顔が輝き、幸せを実感できる一年となりますことを心からお祈り申し上げ、新年のごあいさつと致します。